文京区の小学校と中学受験の考察

文京区で小学校教育でよく話される項目を挙げます(なお、公式発表はなく以下の話がどのくらいの小学校に該当するかは難しいです)中学受験派のほうが情報発信量が多い(中学受験のためにSNSで情報収集する人のほうが多い)ので、バランスを整えるために5個挙げていますが、上から報告の多い順番です。非中学受験派の声はあまり挙がらないです。そもそも少数派ですし、教育の優先順位が低く関心が薄かったり、情報を収集したり、発信する土台もなければ、メリットもあまりないからです。
1、宿題が少なくなった(中学受験に配慮して)2、塾に同じ小学校の友人がいることがプラス 3、塾に行きたいと言い出した(中学受験を考慮しない子供が) 4、中学受験の話がクラスで禁止になった(いじめなどのトラブルになった) 5、先取りの率が高いため授業が先取り配慮になり、通常の授業より教材の使用など理解を促す工夫が減った


こういう話から文京区の小学校が有利という説は、まとめると3つです。1、同調効果(皆が受験する意識が同調して、受験に有利になる)2、情報力(知り合いから情報が入る)3、小学校が便宜を図ってくれる(宿題が減るなど)


この3つの説についても諸説ありまして、同調効果に付随して、成績による階層化と人を見下す心理になりやすい時期が重なるのでプラスばかりではないとか、文京区民の情報力が実際には少なすぎるとか、小学校が便宜図ってくれないとか、反対意見もあるのですが、もはや事実確認が難しいので置いておきましょう。
で、今回の話の骨子は、中学受験しなかった場合です。中学受験する場合の話は、他の人がしてくれるので私がやる必要性がないです。個人的には、塾があれば中学受験する分には十分だと思います。
・教育の質の問題よくある話なのですが、この小学校の先生は宿題が少なくて、中学校受験に配慮している話があります。私としては、ほぼ事実だと思います。先生によっては違うという話もありますが、これを題材に少し話をします。
文京区では、大前提としてこのように中学校受験によって宿題を少なくすることを認めていません。例えば、教育委員会の見解は、その子に中学受験の有無に関係なく良い教育をすることです。そもそも中学受験に好意的な要素などなく、むしろ「区立中学の進学率を上げること」は推奨されています。では、仮に宿題を少なくしているとすれば、これは現場の先生が独自にやっていることなのでしょうか?そして、それはやっていいことなのでしょうか?
中学受験派ならば、ある程度先生に裁量が与えられているのだから、宿題を少なくしてもいいじゃないかというかもしれません。一方で非中学受験派であれば、自分の子どもの教育が最良の形から遠ざかっているわけですから、到底受け入れられません。
実際に、ある小学校の先生が、自分のクラスでそれなりの分量の宿題を出したとしましょう。そのせいでクレームが来たり、子どもの宿題を親がやってくるということが起きたとします。先生からしたら、やる気が無くなりますよね。「雑に採点されていて、採点のコメントもない」とか思っていたら、中学受験しているから親がやっているものだと思われていたという話すらあります。
さて、もし宿題が少ないと気がついたときに、中学受験しない側からクレームを入れたとします。宿題は先生の裁量なので気のせいだと返事がきます。でも、中学受験組はあの先生は宿題を少なくしてくれるいい先生とか言っているわけです。
これは宿題という外部のことだからわかりました。それでは内部の授業で先取り教育を多数している生徒がいる教室ではどうでしょうか?7割がたの生徒が先取りでその単元を理解しているので、先生自身もやる気は湧かないです。一から学ぶ生徒を前にするのと、大体勉強してきた子に教えるのはどちらが楽しいでしょうか?当然、何も知らない生徒に教える方が楽しいわけです。
あまり工夫しない授業で読むだけでさらっと流してしまったとします。親はこれには気がつかないでしょう。それでも7割はよく理解していると判断されます。後の3割はたまったものではありません。それでも表面上はわかりません。小学校の成績だけは先取り教育をしている生徒の影響で点数が高いということが起きているからです。仮にそのクラスだけ点数が少なくても、たまたま中学校受験の生徒が少なかったからと言い訳すれば通ってしまいます。むしろ、3割の生徒には塾に入るようにと圧をかけるのでしょうか?
先取り教育の中学受験の生徒が過半数を占めるとやりづらくなることは、一般的であり先生はみんな知っていることかと思います。気にする、気にしないのレベルではないです。

中学受験の影響とかを考慮して小学校教育を進めてくれるのではないの?と思うかもしれません。実際は、そもそも中学校受験に関してはタブーになっているので、影響どころか、それをテーマに調査すらもしっかりしてくれていないというのが現状です。しかも、7割を超える生徒が中学受験をする地域なんて文京区しかありませんから、他の地域も参考にもできないのが現状です。私は、少なくとももう家庭の事情だから中学受験については触れないというのはやめて、しっかり個々の子どもへの学習の影響を調査する。中学受験の子とそれ以外の子をクラスで分けてしまうとか抜本的なことをしないと、まともな小学校にはならないと思っています。
ただ、これが難しいのは、教育委員会はあくまで区立中学校への入学を前提とするという姿勢を崩していないことにあります。で、私は崩さないのならば徹底的に崩さないようにして、私立中学校の受験に忖度しない姿勢をしっかりとアピールすることをもっとすべきだと思っています。こういうことを書くと中学受験派に怒られるのですが、この中学受験に配慮してほしいという保護者の希望やクレームと、教育委員会の小学校教育の理念の板挟みに、現場は合っているわけです。これは正直、健全な状態だとは言えません。
これが2割が中学受験とかならまだいいです。5ー7割というと多数派ですから、多数派に押し切られる先生と、抵抗する先生とか乱立して、訳がわからなくなります。
このように、公立小学校派、基本は中学校受験には関わるなという姿勢なのですが、それをやっては中学校受験の生徒の影響を織り込んで小学校教育はできないし、中学校受験しない人にとっては全く迷惑でしかないよというのを解説しました。

じゃあ、中学受験しないパターンになった場合にどうするんだという話です。さっさと転校するというのは友人のYさんが教えてくれた理論です。Yさんがツイッターで中学受験をしなくなったら中学受験をフォローしなくなるのと同じように、子どもの周りから中学受験を取り除くために転校するという理論です。中学受験をやめて、復習中心の塾に通うことに集中するならば中学受験の友人なんていらないということです。
私は、聞いた時はあり得ない理論で、乱暴だ。せっかく友達できたのに転校するなんて逆に逃げたとかストレスになるんじゃないかと思いました。でも、色々他の人に話を聞くうちにアリだなと思いました。友人関係を一新して心機一転頑張るというのもの良いのではないかと。何より、中学受験が7割という中で暮らすことがストレスに思えるからです。学校では、ほぼ中学受験の話ばかりになってくるそうです。それを規制するクラスもあるそうです。塾マウントとか、偏差値マウントがいじめの原因になるからです。ただ、これは事実かはわからないのですが、中学受験に絡んだいじめは、いじめ認定されなかったという話があります。家庭の事情の話なので、いじめ認定にしない。これからは学校では中学受験の話はしないようにとの話で終わりだったそうです。
2人とも中学受験に向いているパターンがそんなに多くないです。1人が受験に向いている確率が50%ぐらい(これでも高い方だと思っています。一般には30%ぐらいと言われています。)そうすると、どちらも向いている確率が25%しかなくなってしまいます。そんなことはないよ。もっと向いている可能性は高いよという人は、多分両親が高学歴の方だと思います。その人は、自分が思う確率を設定して話をしたら良いと思います。Yさん曰く、1人っ子なら、小学校いまいちと思ったら最悪引っ越します。これはいじめられたときに子供を守る最良の方法は引っ越しというのと同じ理屈です。
中学受験しない子が5年生になったら塾に行きたいという話がありました。これは塾に行ったり、中学受験の話をみんながするようになったからというのがあります。でも、その子はそもそも中学受験に向いていない子だったんですね。4年生の時点で一度諦めたと。でも、みんながやるから、やるという訳です。その後塾に行くのですが、塾に行ってもみんなと中学受験の話はできない訳です。そもそも向いている子とはレベル差が違いますから。面白くないですよね。そこから中学受験で合格したなんて話は結局なかった訳なのですが、なぜか負けたみたいな感じになります。これでは前向きな話になりません。
これが、別に2割ぐらいが中学受験ならば、残りの8割のグループに入ればいい訳です。全く問題ないです。むしろ多数派なので戻ってきたぐらいのイメージでポジティブです。
私個人としては、中学受験が7割というのは、非常に実験的に見えます。だから、中学受験は子どもの様子を見てとか、子供を安定して育てたいという人に、合わないかもしれません。親によっては小学校には安定を求めます。基礎をしっかりと教える、学習習慣をつける、友達を作る。社会生活を学ぶ。その目標と異なって、宿題を減らすとか、中学受験に便宜を図るとかは外から聞く話が訳がわからないんですよね。そういう人は素直に私立小学校に行くのが良いと思います。
絶対中学受験組ならば、文京区の小学校がおすすめだね。という話はあります。絶対中学受験派にも、過激派がいまして、宿題を減らせとか、課題を出すなとか、課外授業休んでいいかとかをガチで学校側に言いますね。正直、事情がわかっている非中学受験派は内心では嫌いです。表立って言わないです。少数派ですし。
少なくとも私は中学受験をしないパターンを念頭に置いておくことをお勧めしています。子どもの人生は色々です。柔軟に対応するのが良いと思っています。しかし、中学受験を調べれば調べるほど、学年が上がるほど中学受験から離れられなくなります。
大体の人は私がしたアンケートより1段階中学受験寄りになります。子どもの向き不向きとは関係なく、変化します。7割受験するけれど5割しか進学しないというのは2割しか中学受験をやめないということです。中学受験を辞める人が少ないと思うかもしれません。それは親の考え方が中学受験寄りに変わるからです。友人の言うようには、コンコルドの誤りと同じで、お金と時間をかけるほど抜け出せなくなるそうです。子どもに中学受験を辞めさせないための塾や家庭教師とかもあるそうです。例えば、サピックスを辞めないことが目標になったりします。本当の学習効果とか適正レベルとか見えなくなります。

ここで書いたことは数年前の話ですので、今は違うとかもあるかもしれません。色々な意見もあるので参考までにという感じです。かなり枝葉もカットしましたが参考までに。

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